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個展レビュー:作品no.16

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『クルミわりとネズミの王さま』
ホフマン 作

バレエ作品としてチャイコフスキー作曲の音楽と共に知られた
『くるみ割り人形』の原作となった物語。
クリスマスに少女がもらったくるみ割り人形が、夜、動き出して
ネズミの王様の大軍と戦い、少女のおかげで勝利して
お菓子の国へ旅立つ。
大まかな筋書きは同じですが、バレエの終始夢のような雰囲気と
少し違って、もっと幻想文学的というか(美しいのだけれど)
奇妙でグロテスクな場面が展開します。
絵にならない、文章の世界ならではの設定の寛容さも私は好き。
バレエとは別物として、もし映像化するならティム・バートン氏に
お願いしてみたい感じです。


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そういえば子供の頃、初めて映画館で見た映画は「くるみ割り人形」の人形アニメでした。
もうほとんど覚えていないけれど、キラキラしていたこと、
夢の世界そのものでありながら、そこはかとない不気味さは
原作物語の雰囲気に似ていたかもしれません。
が、展示中に、この映画がサンリオ制作のものではないかという話になり。
調べてみるとクララの声は杉田かおるさん、劇中歌の作詞は寺山修司氏とのこと。
果たしてこれがあの初映画かは分からないけれど、DVDになっているようなので
見てみたいな。