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『宇宙』えほん

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先日、時間があったので久しぶりにゆっくりと本屋の幼児コーナーをあちこち眺めていたら、
この『宇宙』(加古里子え・ぶん)に遭遇!
かこさとし氏といえば自分の幼い頃は『からすのパンやさん』。
子供に読んだものでは『だるまちゃんとてんぐちゃん』にえらく感銘を受けた記憶あり。
そういえば加古氏はもともと理系の方だったはず。

これ、
はじめは小さな小さなノミの大きさの話から始まる。
ノミのジャンプ力を人間が持ったら・・・ビルもひとっ飛びとか。
それから虫や動物の飛ぶ力の比較やら
人間が飛ぶための道具を作り出した歴史、その力の比較。。。
そして、その力が宇宙にまで広がっていく。

決して物語りではないのだけれど、
最近の「くらべる図鑑」的な表現がひとつのストーリーになっているように感じ。
あと、やっぱり言葉がいい。すごく心地よく、そして凛とした感じで語られる。

宇宙は地球と月の関係から、太陽系、銀河系・・・もっともっと遠く、広く、どこまでも広く。
ページをめくるたびに、
ああ、世界に限りなんてないんだ!
って、すごく大きな気分になる。気持ちが良い。
うれしかったり不安になったり。ワクワクする。
そして、涙が出そうになる。
絵本でもない、図鑑でもお勉強の本でもない。
そもそもこの本は1978年のものなので、ロケットや宇宙そのものについても、
実際はもっと技術や解明が進んでいるんだと思う。
でも大切なのは「情報」ではなくて、
この本が本当に伝えてくれるのは『宇宙』そのものの「ロマン」なんだろう。

興奮状態で母は即買い。

5歳児には多少補足しながら読みすすめ、
宇宙がちょっとしたブームな彼にはなかなか楽しめた様子でありました。
カラフルなわけでもなく、キャラクター的なものが登場するわけでもなく、
媚びるところのない本ですが、そんなの関係ないのだね。
by ayako-iwagami | 2012-02-21 20:55 | こどもの本。