<   2008年 11月 ( 4 )   > この月の画像一覧

歩道橋に上った。

妊婦生活後半からベビーカー生活まで2年以上、
歩道橋どころかほとんど階段も使わないので、めっきり階段がきつくなった。

なのに、そんな私には構わず2歳の息子が勝手に上り始めてしまった。
仕方なく、ついて行ったはいいが・・・

歩道橋、怖い。
わりと古くて、わりと狭い、歩道橋であった。
怖くて下を見られない。
「はやく、降りよう」と子供をせかすと、だ~っと駆け出す。
「や、ややめて~~!走らないっ!!」
ちまちま動く子供を、へっぴり腰で追いかけながら何やら叫ぶ女。
下からみたらへんちくりんな光景だったろう。


私は本来、高所恐怖症ではない。
ただ高い分には怖くない。
いやなのは手すりのない、または低い、またはスカスカなことだ。
ただのどぶ川のようなところに掛かったコンクリートの板を渡ることが出来ない。
崖のように見えるところはどんなに低くてもいや。
駅のホームも言いつけどおり白線の内側を歩く。

嫌いな理由は、ひとつには誰かに押されたらひとたまりもない、という疑心暗鬼。
もう一つには、一人で歩いていてもなんだか勝手に引き寄せられて落ちるような気がする、という自己不信。
要するに、かなり確率の低いことばかり相手にしている心配性なのだ。

よって、高い手すりのあるところや、壁や窓に覆われた内側であれば、高くても問題はない。
他人にも自分にも信頼をもてない不安感を、なんとなくぬくぬくとした囲いの中でうやむやにしている。
結局、安全を保障された(と自分では思える)ところで羽を伸ばしたいということだ。

人生はチャレンジだとかアグレッシブだとか、憧れはあるけれども、
日々の生活で冒険ができないのはこの性格のためだと思う。

どんなに狭い歩道橋でも、胸を張ってカッカッと踵を鳴らしながら渡りきりたいものなのである。


・・・って、それだけ?
[PR]
読書時間がめっきり減った。
ひとつにはテレビのせい。もうひとつは図書館で久しぶりに児童文学を借りたら
思いのほか進まない…。児童文学はすきなのだけど、今は違う気分ならしい。
というわけで↓を読んだのは半月くらいまえかしら…。


『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド著 村上春樹訳 

映画の『華麗なるギャツビー』は大好きなので
私の中でギャツビーはロバート・レッドフォードだし、デイジーはミア・ファローでしかなくて。
なので、読んでいてもどうしてもそのイメージからは離れられなかった。
でも、そのイメージと全然ちがう!ということもなく、むしろ雰囲気はそのままだったと思う。

しかし、巻末のあとがきを読むと村上氏はこの作品に大きな思い入れがあり、
「これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本」らしく、翻訳にもかなりの力を注いだようだ。
私はこの物語がストーリーとしてとってもよく出来ているなと思うのだけど(エラそうですが。)、
村上氏によれば素晴らしさの大きな要因は、その美しい言葉の響きなのだとか。
なので翻訳もその点を苦心したとのこと。

とっても読みやすかった。


『久世塾』塾長・久世光彦

『寺内貫太郎一家』や『時間ですよ』の演出で知られる、2006年に亡くなった久世光彦氏。
氏が塾長となって、2000年の夏に一度だけ、脚本家養成のための久世塾というのがあったらしい。
担任による毎回の授業+第一線で活躍する脚本家などの講義。
そのゲスト講義の様子をまとめた本。

私はもちろん脚本家になりたいわけでもなんでもないのだが、以前お仕事をさせてもらった
編集の方に「いわがみさん『寺内~』好きなら…」といただいた。

視聴率というものさしを掲げられて、かつ自分の訴えたいことを自分らしく描いていく
脚本家という仕事についてのあれこれ話は、「ふむふむ」とうなずくことばかり。
なかでも内館牧子氏と糸井重里氏の話はやっぱり分かりやすくて納得。
自分の中から絞りだすようにして創ること、
それを受け取る相手のことを考えること、
そしてそれを仕事にしていくこと、
その一つ一つを改めて考えさせられる一冊だった。また時間が経ったら読み返そう。
[PR]
長らくモノクロ画面になっていた我が家のテレビは
先月初めについに壊れた。
接触が悪かったので本体の電源スイッチを連打していたら
スイッチもろとも指がテレビの中にブチッとめりこんでしまった。


テレビのない生活は静かで
自分のやりたいことに向き合って
夜なんてなかなかいい時間が過ごせていたのだけど。
さすがにDVDくらいは見たいな~と思い、
ついに我が家にNEWテレビがやって来た。


「おー!カラーだー!」
と当たり前のことで盛り上がる。
最近の画面ってこんなにキレイなのか…。
なんかクリア過ぎてチカチカする。
度の強いメガネをかけてるみたい。
録画も簡単。

あっというまに我が家の中心的存在になってしまった新参者。
毎日、世話になってるが・・・


なんとなく
あの静かな夜が恋しかったりするのである。

スイッチを切ればいいだけなんだけどね。
[PR]
子どもとの散歩帰りに、マンションの1階で管理人さんに会った。
御歳85歳の戦中派の管理人さんは年齢を感じさせられないほど体も頭もしっかりしてる。
そして、とっても おしゃべり好き。

挨拶をして、

「うん!坊やは今日も元気だね!」

「ええ、元気だけがとりえなんです」

「それにしても、今日は電波障害がすごいね~」

「・・・?電波ですか?」

「そう!電波がなんだかいっぱい飛んでるんだよね」

「分かるんですか?」

「そう!血圧が40くらい上がっちゃうんで、私はすぐに分かるんですよ」

「え!それは大変じゃないですか!」

「そうそう!女房はね、吐き気がするんだよね。こんな日は。」

「そうなんですか~~?!じゃあうちの子が今日機嫌悪いのもそのせいかしら?」

「うん!何か感じてるかもしれないよね。こんな日はね、これ(FAX)もだめなの。」

「??」

「もう3回もエラーになっちゃってね。こんな日はもう送れないんだよね」

「え~困りますよね~?電波って何なんですか?」

「それはね、めったなことは言えないんですよ。国も明らかにしない。国家機密に関わるんでしょうね」

「そうなんですか?!」

「う~ん。きっとね。今日はね、私のレベルで言うと40だね」

「???。それは…強いんですか?」

「そう!一番強いのが50、弱いときは20だね」

「へ~!じゃあ今日は強いんですね~」



基本的に私は人の話はとりあえず真に受けるタイプである。
??と思いながら、ついつい話しこんでしまう。
なかでもFAX送れないって・・・。それはもしやおじさんから電波出てるんじゃあ…と思いながらも。


しかし、
夕方から私は強烈な頭痛に襲われた。
痛くて痛くて気持ちも悪い。そういえばここのところ半年に一度くらいこんなことがある。
早々に布団に入ってうずくまりながら
ああ~おじさん、今レベル50じゃない??と思う。
「国家機密だからね」という声がなんども頭をよぎる。
う~~~国家機密め~~!
[PR]