カテゴリ:みたもの。きいたもの。( 22 )

すべりこみで先日、森美術館に行ってまいりました。
周囲の友人達の好感想をたよりに
ほとんど予備知識もなく出かけ...。

なんとも見ごたえのある展覧会でした。
普段、あまり写真の展示は見るほうではないし、
杉本氏のこれまでも、作品自体の評価のされ方も
その功績について私は知らないのだけれど、

ただ、初対面で、
なんとも美しい。
絵画的と思えるような物語の気分。

ひとつひとつの作品を見つめると、
作家がその被写体に向かいあった時間の長さ、
その時間の濃密さを感じる。
そんなギリギリの緊張感。

会場内で上映されていたインタビューで
「展示の会場ごとつくる」と言った内容の事を
氏が語っていたけれど、
作品のシリーズごとに分けられた部屋はみな
壁面や照明がちがっていて
それもまた光と影の美しい空間に。

去年、行けなかった直島にも
やっぱり今年は行ってみたいな、とも思い
何となく背筋が伸びて会場をあとにしたのでした。
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『ロバと王女 デジタルニューマスター版』
監督:ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌ−ヴ、ジャン・マレー、ほか
1970年製作

「シンデレラ」のぺロー原作の童話を映画にしたもの。
Bunkamura ル・シネマで見てきました。

青の国の王様は亡くなった王妃の遺言
「私より美しい人と結婚して」を守ろうと決意。
しかし国中さがしても、王妃ほどの美女はおらず。
そして唯一みつかった美女、それは娘の王女。
父からのプロポーズに困った王女はロバの皮をかぶって身を隠し、
皆からはなつまみものの下女となる。
そこに赤の国の王子がやってきて...。

ストーリーはシンプル。
童話なぶん懐かしさも感じるような。どこかに安心感のあるような。
どれにしても、衣装、セット、小道具。
どれもがツボでした。

王女のドレスは、子供の頃夢見たようなきらめき。
空のドレス、月のドレス、太陽のドレス。
青い馬、赤い馬。
白い猫(?)の玉座。
花に囲まれた部屋。青い金剛インコ。
そのすべてが、ただのファンシーあらず。
カラフルでポップで、でも印象としてはクール。
フランス..なかんじ?

今だったら、どんなディティールもCGで作れると思うのです。
でも、この作品、
すべてアナログで作り上げてるところに、逆にリアリティがあるような。
幼いころ、童話を読んで、ふくらませる想像の世界を
ちょうどいいところまで見せてくれている気がします。
やり過ぎない。想像をはるかに超えない。
お話の世界は、その世界で大事に生きて欲しいと思うから。

さらに
この映画ではファンタジーの童話には終わらず
大人向けにちょっとスパイスが効いているように思います。
そこがまた好き。
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