カテゴリ:みたもの。きいたもの。( 22 )

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先日、絵本作家のあべ弘士さんの講演会を聞きに出かけました。
『あらしのよるに』シリーズが大好きでせっせと読んでいる息子を連れて。
同じように絵本を読んでいる子ども達なのか、会場は幼児とお母さん・お父さんでいっぱい。

あべさんは長年旭山動物園の飼育員をされていたので、
そこでの動物たちのお話。
「ゾウの鼻は上唇なんだ」とか、その鼻で器用にものを食べる食べ方、
「ゾウにも性格があってね…。」二匹の対照的なゾウにいろいろな食べ物をあげてみたときの反応。
「旭川というのはとっても寒いところなんだよ、朝の温度で学校が休みになったりするんだ。」

暖かみのある静かなお話のされ方なのに、面白くて、
息子はゲラゲラ笑って椅子からずり落ちそうになるほど。
講演開始直前まで会場で寝ていた人とは思えないほど、夢中で聞き入っておりました。

それから、うさぎ、さる、ぞう、の描き方を教えてもらいました。
最初はみんな思い思いに描いて、それをあべさんが見てまわって、
「ん〜。ウサギの二つの耳ってね、正面から見るとけっこうくっついてるんだよ。」
「目はね、真横、飛び出してるの。だから敵がくるのも後ろまで見えるんだ。」
ちなみに野うさぎの耳の先は黒いんですって。ピカ○ュウみたいだけど。
写真は、レクチャーを受けて描いた私の絵。

ほかにも、
「猿の鼻の穴は下を向いてるから見えないんだな。」
「さるは眉毛ないよな。」
と、シンプルに描かれたあべさんの絵が、動物の本当の姿をよく知っているからこそ
あれほどに生き生きとしているのだな、とあらためて実感。

最後は、ご自身の絵本を読み聞かせくださり、それもまた子ども達は大笑い。
楽しい午後をすごせました。
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秋晴れの気持ちのいい休日。
お友達の出品する展示をみるために、久しぶりの上野公園へ行きました。
たくさんの大きな作品に圧倒されて、びっくりしたり感動したり。
普段とはジャンルの違う作品に出会うことは刺激になりました。

美術館からさあ帰ろうかと思ったら、
国際子ども図書館で「日本の子どもの文学」なる企画展示をしているとのポスターが。
ちょうど今、昭和初期に出版された児童文学集の復刻版を読んでいるところで
グッド・タイミング!
大好きなあの建物にも久しぶりに会いたくなって、寄り道することに。

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明治39年に帝国図書館として建ち、その後、増築。
現在はその外観・内観ともに最大限そのままに改修され、
国立国会図書館国際子ども図書館となっています。
これは建物正面側ですが、裏側は建物の外にガラス張りの廊下が増設されて、
外壁が廊下の壁として室内にそのまま残されているという構造。
http://www.kodomo.go.jp/index.html
上野公園とその近辺には歴史的な洋風建築があちこちにあって、
それを眺めながら散策するだけでも楽しいですね。

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手すりの細工、漆喰模様の天井、ライト。館内のすべてがツボ。
それぞれの室内もみなきれいに修復再現されています。

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展示は3階の展示室で。
これは配布されていた冊子。
「赤い鳥」からはじまる日本の子ども文学の歴史、当時の本(復刻版)などが
順を追って展示されていました。
たまたま、今、私の中で旬だったということもありますが、
気になっていた挿絵画家のかたのことや、佐藤さとるさんの『誰も知らない小さな国』についても
新しく知ることがあって、もっと知りたい、読みたい、との思いが募りました。
図書館の企画としてストライクだったと思います。

思いがけず楽しい寄り道ができて、嬉しい休日でした。
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先月の話なのです。
アーティストと企業、そして障害者福祉施設とをつないで、新しいものづくりに取り組む、
SLOW LABELの企画するトークイベントを聞きに行きました。

イベントの前半では、
最近のSLOW LABELでのプロジェクトのひとつ、徳島の藍染めを行う福祉作業所に
アーティストとデザイナーをランデブー(出会い)させた、BLLE BIRD COLLECTIONについての紹介。
施設を訪れ、出来ること、活かせるものづくりをアーティストの視点で提案し、制作していくという過程。
できあがったもののクオリティの高さ、
支援ではない、共同のものづくり、というスタンス、に新鮮な驚きもあり、感銘も受けました。
ほかにも障害者だけでなく、一般の人が一緒にものづくりに参加できるSLOW FACTORYの開催や
今年は横浜トリエンナーレに合わせて、「横浜パラトリエンナーレ」を開催するなど、
活動はますます幅広く進んでいきそうです。
そしてその一つ一つが、とても丁寧に考え、議論し、試行錯誤をしながら実行されていることに
誠実さを感じました。

イベント後半では、
鹿児島にある障がい者支援施設しょうぶ学園の施設長/工房しょうぶ主宰の方をゲストに招いてのトーク。
しょうぶ学園は知的障害者の生活支援や自立支援、ショートステイなどを行う施設で、
特徴として芸術・工芸・音楽などを中心に創造的な活動を行っているとのこと。
そう聞くと、たまに目にするいわゆる障害者アートみたいなものを連想するのですが、
施設も規模もクオリティも想像を超えた、しっかりしたものであることが伺えます。
お話しを聞いて、その根幹にはスタッフの方々の障がい者に対する心からの敬意があるのだと感じました。
「創造的なものづくりの現場において、彼ら(障がい者)にはかなわない」とか、
「彼らからしてみたら我々(いわゆる健常者)のほうが不自由な生き方をしているんじゃないか」
といった言葉の数々には、永きにわたって身近に彼らと接し、
生活をともにしてきたことで得られた実感がありのまま込められている気がしました。
そうして
「知的障害者たちの作り出す美しい行動には、認められたいとか、アートとして価値を持たせたいなんて思いはないんじゃないか。」
ここで前半のSLOW LABELの活動にひとつの疑問と議論の必要と更なるステップアップの機会が投げかけられたところがこのトークの肝。

私自身も伺いながら、頭のなかでグルグルといろんなことを考えたり、
すごく腑に落ちたり、もやっとしたり、とにかく心動かされた時間でした。
SLOW LABELの方々もしょうぶ学園のスタッフの方々も能力・行動力ともに非常に高くて
尊敬するばかりでしたが、
大きなことはとても出来そうにない私は、
せめて、そういった「何か」を変えていける人々の行動を理解し、
日常生活のレベルに落とし込んでいくことを意識して生活していきたいなと感じました。
それもたいそう難しい…。
でも、それができないと本当の意味で「何か」は変わらないのですよね。きっと。

SLOW LABEL・・・http://www.slowlabel.info
しょうぶ学園・・・http://www.shobu.jp/index.html
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とってもひさしぶりに自分用にDVDをレンタルしました。
映像、とくに色彩が、軽く、美しいものが観たかったので、
フランソワ・オゾン監督×カトリーヌ・ドゥヌーブの『しあわせの雨傘』
インテリアもファッションも期待通りの上品なカラフルさで大変満足でした。
物語は、先代から続く傘工場の令嬢が婿をとって妻となり、
家庭におさまって飾り物のように美しく、幸せに暮らしていたのが、
あるときその空虚さに気づいて工場の経営手腕を振い、女性として自立して生きていく、
というさまを、色彩同様、可憐でポップ、悲壮感はほぼない雰囲気で描かれたもの。
「私は飾り壷なのか?」がキーワードになっているので
原題は『potiche』(仏語:壷)。こちらのタイトルの方が好き。
『8人の女たち』もまた観たいな。

写真は昨日お友達がお誕生日にと買ってきてくれたラデュレのケーキたち。
映画と同様、色使いがとってもツボ!
バラの香りが漂うノーブルな雰囲気は、むしろ映画『マリーアントワネット』の印象が強いからかしら?
『マリーアントワネット』に登場するラデュレのお菓子をみていると、
ドレスを着た貴族たちも全員甘いお菓子に見えてくるくらい、ゴージャスでガーリー。

こんな色たちが好き♪
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先週、渋谷のBunkamuraで開催中の『レオ・レオニ絵本のしごと』展にいってきました。

グラフィックデザイナーから絵本作家になった彼の作品は
『スイミー』をはじめ、教科書にも多く取り上げられているそうです。
残念ながら私が幼少時に使った教科書にも、その後関わった教科書にも
彼の作品はなかった気がするのですが、
翻訳の多くを谷川俊太郎さんが手がけていることから、文章的にも感じることの多い作品なのかもしれません。

そうゆうわけで、私は子どもに読み聞かせをするようになってはじめてまともに読み始めたのです。
『あおくんときいろちゃん』、『フレデリック』、『アレクサンダとぜんまいねずみ』、『コーネリアス』、先日の『ニコラス、どこにいってたの?』などなど、ほんの一部ではありますが読んでみて
明らかに他作家の作品と異質なのは、シンプルで可愛らしい絵柄の中にとてもシリアスなメッセージが感じられるところ。
それは、自分らしさを得ること、協調すること、そして生きることなど、子どもから大人までがみな抱えているテーマ。
それを、デザイン的も美しいシンプルな画面、最小限の登場人物、平易な言葉、決して複雑でない展開...
そういったものを独特の緊張感と共に読むものに与えて、あとは読み手の心の中で完成させるような、
かわいいようでクール、そして味わい深い絵本たちであります。

展示はかなり多くの原画が物語ごとに展示されていて、ボリュームはあります。
正直、最初は絵本の原画展てどうだろう??と思ったのですが(ストーリーもあっての絵本だと思ったので)、
彼の作画方法はは、コラージュ、鉛筆画、油絵など様々なので、それを見比べるのはとても面白かったです。

絵本コーナーがあったりスイミーの映像が壁に映し出されたり、子どもが楽しめるコーナーもありますが、
肝心の原画の位置が大人用の高さなので、小さい子どもには難しいかもしれません。
でも、絵を描くことの好きな子どもたちには、いろんなタッチを見比べる、という点で楽しく刺激的だと思います。
絵本作家がテーマの展示って、「子どもがこの絵本好きだから」と思ってつれて来ても、
実際は大人用の展示だったりするので子連れには向かないのでは…と思うのですが、
今回はそこそこ子どもも楽しめそうなので、子どもdayとかあったら楽しみやすいのかな、と思いました。
大人の鑑賞の仕方と子どもの鑑賞のしかたは違うから。
どうしても子どもは全身で楽しさを感じたくなってしまう。ウチの子だけかしら(笑)?

そんなわけで今回も子連れではなく、友人と行きました。
そのうちに、お行儀よく鑑賞できるようになったらね…。それまでは絵本で!
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息子、卒園式➡入学式までのいつもよりも少し長い春休み中。。。
長期休みと言えば、「さて、どうすごそうか」と思案するところですが、
春休みは陽気もいいし花も咲くし、毎日外に出かけ、お友達と遊んだりしてあっという間にすぎていきます。

先日は東京ミッドタウンで開催中の『デザインあ展』に行ってきました。

もともとはNHK Eテレの番組『デザインあ』
身の回りのモノを「デザイン」という視点で見つめ直して斬新な手法で表現する…ということを
グラフィックデザイナー・佐藤卓氏、ミュージシャン・コーネリアス、インターフェースデザイナー・中村勇吾氏
を中心に作られている番組。この顔ぶれだけで期待が高まる感じですが、
子どもも引き込まれながら、大人も同様に楽しめる、目から鱗なことも多いプログラム。
展示のほうもこの御三方がディレクターになっているそうです。

すでにかなりの混雑とのことだったので、小学生が春休みに入る前にと、ぎりぎりのタイミングで
しかも朝一番のりで参上しました。
会場となった21_21 DESIGN SIGHTは初めてだったのですが気持ちのよい建物ですね。

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展示の内容は見てのお楽しみですが、
子どもが体験できるものがたくさんあります。
広い空間に配置された様も整然とうつくしい。
一番のりだったのではじめの数分間は空間もひとりじめで贅沢な時間でした。

美しかったし
面白かったし
子どもも満喫。

また行きたいな。
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先日の連休中に、息子とバレエを観にいきました。
幼稚園でもらってきた松山バレエ団の『くるみ割り人形』のチラシを見て
くるみ割りの物語や曲の話をしていたら「観に行きたい!」というので
本当?大丈夫?と何度も念をおして、親子券を予約。
これを逃したら、息子とバレエなんて二度とないチャンスなのかもしれない訳です(笑)。

当日、ホールに到着してみると、まずロビーに、見上げるほどの大きなツリーがふたつ。
そうそう、くるみ割り人形はクリスマスの夜のお話だものね♪
大勢のお客さんは、ほぼ親子連れなので一安心。
とはいえ、やはり決して子供用のアレンジではない本物のステージ!
生オケボックスに美しい衣装、優雅な振り付け。うっとりうっとり。

結果、休憩20分を挟んで延べ3時間半!
こんなに長いと思っていなくて、途中リタイアも多少覚悟の上だったのですが、
もぞもぞしながらも息子、最後まで興味を持って観ていました。
もともと曲は知っているものも多かったし、
お話もあらかじめ頭に入れていったのも良かったのか、
所々、パッと変わる舞台装置やライティングに口をあんぐり開けて嬉しそうに驚き、
見たこともない衣装に見入ったり。

終了後、「あ〜疲れた」と言いながらも
「タンタララ・タンタン・タンタンタ〜♪」と口ずさみ、踊りながら帰路についたのでした。

こんな機会、もう二度とないのかもしれないけれど
クリスマスにくるみ割り人形なんて、自分と息子へのちょっぴり贅沢なプレゼントでした♪
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先日我が家に1泊した母の希望で、
国立新美術館の『エルミタージュ美術館展』に行きました。
ルネサンスからマティス、ピカソまでの絵画コレクションを時代を追って展示。
こういった通史的な展示は久しく見ていなかったので新鮮で、
かなりの集中力で見てしまった(母ほったらかしで・汗)。
時代ごとに壁面の色が違っていて、そんなのも見やすかった理由かしら。
みんな上品な(エルミタージュ宮っぽいと思わせるような)色合いでありました。

最近は、近代以降の作家の展示を見ることが多くなっていましたが
こうしてみると、
やっぱり、
私は、
ルネサンス~バロックが好き!
と再認識(笑)。

幼いころに絵画、美術館好きになったきっかけがルーベンスなので、
滑らかな肌の色合いやドラマチックな場面に強く惹かれます。
筆の痕跡のまったくないような写実的な画面に
「どうなってるん?これ、どうなってるん?」といわんばかりに
ぽか~んと口をあけて釘付けになっている姿は、
きっと、小学生のころとちっとも変わっていなかったでしょう。

絵画史に詳しいわけでもなんでもないけれど、
近代絵画に比べて、その時代の絵画の多くが
自己の表現というよりは、オーダーありきで描かれているという点にも興味をそそられます。
だから分かりやすいんです。
絵なんて、分かる・分からないでなくて、好きか・好きでないかでいいのだけれど、
今の私は絵を描く時に、どちらの感覚も大切にしたいなあと思う。
と、巨匠の絵を前にして自分のことに置き換えるなんてナンセンスな話なのですが。

とにもかくにも、久しぶりにバロック絵画だけもっとみたいなあ~
なんて思いながら会場をあとにしたら、秋に同じく国立新美術館にて、
バロック祭りのような展示が行われるらしい!
ウィーン、リヒテンシュタイン侯のコレクション、絵画と工芸品。
ルーベンスにヴァン・ダイクにレンブラント・・・。ルネサンスから新古典主義まで。
体力つけてがっつり見に行きたい。
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先日、近くの下高井戸シネマで鑑賞。
1945年のモノクロ作品。
色がないけれど、絵画を連想させるような優雅さ。
バチストの無言劇の、指先まですべてと衣装のドレープの美しさ。
活気と喧騒と堕落などでごった返す、雑多なパリの通り。
華やかなものも、そうでないものも、美しく見せてくれるような。

バチストの思い
ガランスの思い
ナタリーの思い
それぞれが繊細な作品みたい。

ドイツ占領下のフランスで、こんな大作が作られるなんてすごい。
日本では娯楽を取り上げられ、学生から学業までもとりあげて勤労奉仕をさせていたような時代に。

休憩を挟んで1部、2部、三時間半。
時代を超えた名作を、ゆっくり観られる午後のひと時は本当に贅沢だと思う。
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青山塾時代からのお付き合い、もとき理川さんの個展におじゃましました。

切り絵の手法でユーモラスでありつつエレガントなイラストを制作する彼女。
今回は壁一杯にじか張りで絵と文字があふれています。
こんな壁面、本当にどこかにあればいいのになあ。
伸びやかで気持ちのよい、空間になっています。
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フランス詩で絵をつくる。
詩が題材になっていることはもちろん、
文字通り、「詩」が「絵」になっています!
切り文字が素晴らしい。
こんなに文字に表情があるなんて!
文字が全身で、語ってます!

そうゆうことか!と発見のある展示。
気になった方はぜひHBギャラリーへ!水曜日までです。
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もとき理川さん 個展 「壁とカリグラム」 
2011年02月18日(金)~02月23日(水)
11:00-19:00 (最終日は17:00まで)
HBギャラリー
(表参道駅5分)
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