SLOW LABEL

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先月の話なのです。
アーティストと企業、そして障害者福祉施設とをつないで、新しいものづくりに取り組む、
SLOW LABELの企画するトークイベントを聞きに行きました。

イベントの前半では、
最近のSLOW LABELでのプロジェクトのひとつ、徳島の藍染めを行う福祉作業所に
アーティストとデザイナーをランデブー(出会い)させた、BLLE BIRD COLLECTIONについての紹介。
施設を訪れ、出来ること、活かせるものづくりをアーティストの視点で提案し、制作していくという過程。
できあがったもののクオリティの高さ、
支援ではない、共同のものづくり、というスタンス、に新鮮な驚きもあり、感銘も受けました。
ほかにも障害者だけでなく、一般の人が一緒にものづくりに参加できるSLOW FACTORYの開催や
今年は横浜トリエンナーレに合わせて、「横浜パラトリエンナーレ」を開催するなど、
活動はますます幅広く進んでいきそうです。
そしてその一つ一つが、とても丁寧に考え、議論し、試行錯誤をしながら実行されていることに
誠実さを感じました。

イベント後半では、
鹿児島にある障がい者支援施設しょうぶ学園の施設長/工房しょうぶ主宰の方をゲストに招いてのトーク。
しょうぶ学園は知的障害者の生活支援や自立支援、ショートステイなどを行う施設で、
特徴として芸術・工芸・音楽などを中心に創造的な活動を行っているとのこと。
そう聞くと、たまに目にするいわゆる障害者アートみたいなものを連想するのですが、
施設も規模もクオリティも想像を超えた、しっかりしたものであることが伺えます。
お話しを聞いて、その根幹にはスタッフの方々の障がい者に対する心からの敬意があるのだと感じました。
「創造的なものづくりの現場において、彼ら(障がい者)にはかなわない」とか、
「彼らからしてみたら我々(いわゆる健常者)のほうが不自由な生き方をしているんじゃないか」
といった言葉の数々には、永きにわたって身近に彼らと接し、
生活をともにしてきたことで得られた実感がありのまま込められている気がしました。
そうして
「知的障害者たちの作り出す美しい行動には、認められたいとか、アートとして価値を持たせたいなんて思いはないんじゃないか。」
ここで前半のSLOW LABELの活動にひとつの疑問と議論の必要と更なるステップアップの機会が投げかけられたところがこのトークの肝。

私自身も伺いながら、頭のなかでグルグルといろんなことを考えたり、
すごく腑に落ちたり、もやっとしたり、とにかく心動かされた時間でした。
SLOW LABELの方々もしょうぶ学園のスタッフの方々も能力・行動力ともに非常に高くて
尊敬するばかりでしたが、
大きなことはとても出来そうにない私は、
せめて、そういった「何か」を変えていける人々の行動を理解し、
日常生活のレベルに落とし込んでいくことを意識して生活していきたいなと感じました。
それもたいそう難しい…。
でも、それができないと本当の意味で「何か」は変わらないのですよね。きっと。

SLOW LABEL・・・http://www.slowlabel.info
しょうぶ学園・・・http://www.shobu.jp/index.html
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