黒魔女さんと児童書

この間の『黒魔女さんが通る!!』のつづき。

このお話はテレビでアニメ化されていて、それを息子はとても好きで
そしてアニメの絵と本の挿絵は同じなので、
そういったことも本に飛びついた理由なのだと思うのですが。

この『黒魔女さん〜』シリーズはとても人気があって、
作者の石崎洋司さんは、他にも現代の子どもたちの心をつかむ作品を多く生み出されている、
売れっ子作家さんです。
私は数年前、石崎さんが書かれた新聞の連載コラムの絵を担当したことがあります。
テーマは「児童文学の選び方」。
親の選ぶものと子どもの選ぶもののちがい、では、どう選ぶのが良いのかなど。

当時、私はまだ我が子に本を選ぶ状況にはなく、
ただ自分の児童文学好きな思いだけがふつふつとしていた時代でした。
毎週、絵を書くために石崎さんの原稿が送られてくるので、それを読むのがとても楽しみでもあり
考えさせられる部分もあり。
その中で印象に残っている言葉があります。
「親は古典的な名作を読んでほしいと思う。
でも子どもはもっと自分の興味のある物を読みたがり、それがコミック的な内容だったりする。」
そして、
「古典や名作というのは時をへて価値をつけられるわけであるから、
目新しい、というだけの理由で否定をしないでほしい。」
と。
「たとえば那須正幹さんの『ズッコケ三人組』という30年ちかく続く児童書のシリーズがあるが
この本も当初は漫画的として親世代からなかなか受け入れられなかった。
しかし今では定番の読み物として地位を得ている」

記憶の中での言葉なので、このままではありませんが
だいたいこのような内容のことをおっしゃっていました。

私は子どもの頃から古いもの好きで、今でも変わらずついつい古典的なものを好むのですが
自分の好みはさておき、息子や子どもにとってのワクワク感や物語の世界への興味ということを
考えねばならない時に、今でもこの石崎さんの言葉を反芻しています。


ずっと以前、自分と息子が児童書を選ぶようになるなんて想像もできなかった時に触れた
石崎さんの作品を、息子が嬉しそうに読んでいるのを見て、
やっぱりそうなんだ、と妙に納得してみたり、やっぱり親のエゴと戦ってみたり。
「名作は時の流れが作る」という言葉は、児童書選びに限らず、
この先も私の中で反芻されていきそうです。
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by ayako-iwagami | 2014-03-05 12:00 | こどもの本。