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いつのまにか、空も風も秋を感じる今日この頃。

窓全開で風がビュンビュン吹き抜ける部屋が好き。
紙とかいろいろ飛ばされて、床にパラパラと落ちるけれど、
それでもこの気持ちよさはやめられない。

だったら外に出たらいいのに。

ええ。そのとおり。

でも室内での風ふうけいに欠かせないもの、
窓から膨らむカーテン。

これが、たまらないんだな。

子どもの頃、縁側に面した窓から膨らむカーテンに、素早く潜り込んでみたり、
膨らんだ隙間からこぼれる日差しをまぶしく眺めたり。

風のカーテンは波だった。
光あふれる庭と、陰り静寂な室内との、フワフワとキラキラでできた曖昧な境界線。

渚。

おそらく神秘やファンタジーを感じながら、幼い私はただじっと、その渚を見つめていた。

2年ほど前、展示のために
膨らむカーテンの向こうに別の世界があるというストーリーの絵本ラフをつくりました。
お話しづくりは初めてだったので、まだまだなのですが、
息子にだけは好評なのです。
彼もカーテンの波に何かを感じるタイプらしい。